素人の感じた大阪入れ替えダブル選挙と万博誘致

偶然、3月6日の参議院予算委員会での太田房江さんの質問を見ました。
そして深い違和感にさいなまれたのです。
「これは何?」
「これが国会の予算委員会なの?」
以来、心がざわついて、夜も眠れないことさえある。
何に違和感を感じたのか、心がざわついてしまったのか


最初に感じたのは、大阪維新の会の功績はまるで無視して自民の人同士で
褒め合って、腹の中が見え見えという印象。
それは大阪関西万博の誘致についてのやり取りでした。

私は、自民党が下野したあの選挙前の何かを思い出しました。
あの頃の自民党は首相はすぐ変わるし、信頼に足るというにはあまりにも
不安定でした。
それであの時の選挙、私は自民党には投票せず、でも民主党にも投票しま
せんでした。
彼らもまた信頼に足るとは思えなかったからです。
それ以前からある意味維新には注目していたと思います。


だから太田房江さんの質問には違和感しかなかったのです。
でも、その最初の私の印象は、私の思い込み、早とちり、聞き間違い
私の狭い心のせいかもしれないと考えたので書き起こしてみたのです。
審議の書き起こし(素人の60代が書いたもので目障りだとは思う
のですが)を最後に張り付けます。


ですがその前にもう少し時間を先に進めて、さらに違和感を感じたことを
書きましょう。
大阪ダブル選挙の発表がありました。3月8日だったでしょうか。
その時、岸田さんとどなたかのコメントがテレビで流れていました。
大阪ダブル選挙について正当性が無い、そのような内容でした。
何か繋がっていると感じて仕方がありませんでした。


3月9日には読売テレビのウェイクアッププラスがあり、私は録画して
後日見ました。
辛坊治郎さんはその時次のように紹介しました。
 
「関西以外の方は全くご存じないかもしれませんが、例えば今日の大阪
 本社版の各誌の朝刊なんですが、この見出し、たぶん全国の方驚かれる
 と思います。一面トップが
と、新聞を取り出し
 読売新聞「大阪市長知事辞職願」
 そして朝日新聞も一面トップ「大阪知事・市長 辞職届」
 毎日新聞「大阪来月ダブル選」
 産経新聞 デカいですね、見出しが「大阪ダブル選来月7日」
 大阪の政治、今大変なことが起きております。

この録画を見ながら、今振り返って考えてみると
大阪で自民党と大阪維新の会が選挙戦というか、争いをする。
正当性は自民党側にある。
そういう流れを作る為の印象操作ではなかったのか。
また選挙で勝つための流れづくりではなかったのか。
その為に、予算委員会での太田房江さんの質疑、二人の辞職発表時の自民党政治家の発言、
選挙戦が始まってから大阪の国会議員がSNSで発信するまで
一連の流れとしての作戦ではなかったのか。
維新を完膚なきまで叩きのめす作戦ではなかったのか。

そう思えば思うほど、私の心はざわつき、じっとしていられなくなった
のです。
なぜなら、私は維新の人たちの身を切る改革を感じてきたからです。
IRの誘致も、大阪万博誘致も、必死でやってきたのは維新なのですから。
維新を無視して、いや地元自治体という言葉を一度使ってはいましたが
自民党だけで大阪万博の話で盛り上がっている姿には違和感しか
わきませんでした。

ウェイクアッププラスでは、先程の辛坊さんの言葉に続いて
 昨日揃って辞職を表明した大阪府知事と大阪市長。二人が語った言葉は
 「だまされた」でした。

二人がそろって怒りをにじませながら辞職会見する様子を映し出す。
 吉村市長は「公明党に騙されたまま終わると言うんであれば、これは
 死んでも死に切れません。なので、もう一度(大阪)都構想の再挑戦を
 大きな公約に掲げて再挑戦するという信をもう一度問いたい」

ウェイクアッププラスは続いて映し出す。
 「異例のダブル辞職、その引き金となったのは」
2010年の橋下徹前市長の画像を映し出し
 
「大阪市を廃止し特別区に再編する大阪都構想
 大阪府と市の二重行政の無駄をなくすための維新の公約だ 
 その都構想の住民投票の実施時期をめぐり今回公明との協力が決裂
 したのだ。
 大阪都構想をめぐっては2015年の住民投票では反対多数となり橋下徹
 前市長の政界引退に繋がった。
 その後都構想への再挑戦を掲げた松井知事と吉村市長がダブル選挙で
 勝利
 しかし府議会市議会共に住民投票実施に必要な過半数にみたない維新が
 公明党との駆け引きを繰り広げてきた。
 対立が鮮明になってきたのは去年末。
 松井知事「あまりにもひどいというか、(公明党が)約束を反故にした
 提案でしたから
 公明党「信義を破られたのは我々公明党の方である」
 今任期中に住民投票実施を目指す維新に、慎重な姿勢の公明
 これを受け松井知事が維新と公明との間で結んだ今任期中での実施を
 記された密約ともいえる合意書を公表
 会議するも、中身の議論に至らない泥仕合
 その後両者が歩み寄る姿勢を見せたが、松井知事が「11月の住民投票
 実施」を約束するよう求めたところ公明党はこれを拒否
 その結果、3月6日、23回目法定協議会、
 維新が提案した「11月住民投票実施」は反対多数で否決
 およそ2年の議論の末維新と公明は完全に決裂
 そして3月8日、松井知事と吉村市長は辞職願の提出に踏み切り、
 知事選と市長選に立場を入れ替えて出直しダブル選挙に臨む
 こととなった

とのこと
松井知事は「今ここで(公明党に)裏切られたからと言ってこのままあきら
 めてしまえば、これは府民・市民に対する裏切りだと思っている。
 都構想は最後住民の皆さんの判断なんで。
 でも僕は今回公明党さんが約束を反故にして一番おかしいのは、なんで
 住民が最後決めることをね、議会でつぶそうつぶそうとするのかが一番
 わかりません」
吉村市長「日本全国でもこんな選挙ないと思うんです。自民党・公明党・
 立憲民主党・共産党・国民民主党ですか・・一致団結したら瞬殺される
 と思うんです。選挙にならないですよ。でもぼくらこうやって挑戦して
 ほんと厳しい選挙になるのはわかってますけれども愚直に訴えて、最後
 は僕らの首を預けて判断に従う」


しかし、時系列を見てみると、明らかに万博誘致決定後に公明党の方向が
変わっているのですね。
もともと2年をかけて様子見をしていたとも考えられますが。


こうして考えてみると、連立というのは非常に危ういという印象を受けま
す。勿論連立を組まなければ成り立たないという事情があり、そのために
お互いが利益を得たわけで、公明が離れるのには公明なりの理由があり、
正義があったのでしょうが、
私は裏切られたと感じる維新の側の怒りが痛いほど
わかります。


ここにツイッター上に貼られていた動画をはります。
このころの自民党の意識が分かります。
  https://www.youtube.com/watch?v=td1RQHhd4rA&feature=youtu.be

動画を参考にさせて頂いたツイートです。
  https://twitter.com/kazeosasu/status/1112700070703431680
  

今月に入り少し時間ができて、予算委員会の動画を書き起こしをしてみた
のですが、書き起こしてみると、随分印象が変わってきました。
私は政治も経済もよくわかりませんので、
直感的に厭になっただけですが、さらに多くの利権の構造が渦巻いている
のではないか。そう思ったのです。


私は国政では安倍政権に、安定した政権運営をして頂きたいし、そのため
に選挙には大勝してもらいたいと思っています。
前回、前々回の選挙では選挙に合わせて350キロ離れた住民票の地に帰り
投票しました。
ところが自民が大勝したと喜んだのもつかの間、翌朝、若い頃からテレビ
で見知っていた日テレの青山官邸キャップの「支持を受けたわけではな
い」発言にショックを受けました。

そんなこともあり、自民党だけで政権運営ができるだけの国政選挙での
大勝利を願うものではありますが、だからと言って、なんでも自民が勝
てば良いとも思いません。
この大阪のダブル選挙は、前回住民の力によって勝利をおさめた「大阪
維新の会」が身を削って実行してきた改革によって良くなった行政
これをさらに推し進めていくために彼らは
実感を肌身で感じている市民府民の皆さんの、
思いをこめた審判を待っているのです。

自民党の人たちの考えることに賛成の人もいるでしょう。
利権の益を受ける人たちは当然自民に入れるでしょう。
でも一般の人たちはどうなんでしょうか。真実の心はどちらなので
しょうか。

本当の改革、身を削った改革を行った人たちと
10年前の敗北で反省したのならともかく
以前とまるで変わらない、いやそれ以上に利権が最優先の人たちの姿
彼らが選択されるのか
私はここに自民党の未来がかかっていると思います。


少し話を変えますが3月22日に私はあるツイートを見、そしてリツイート
しました。
アイヌ新法撤回を国会議員に陳情したとのこと。
多くは自民党の方です。いわゆる国士と言われる方もいます。
 自民党議員へは「内部から何とかせよ」
 国民民主党には「与党の法案の瑕疵を突いて下さい」
という陳情とのこと。
 でも国会質疑に議員を出したのは国民民主党だけだった
 国会で質問主意書提出・質疑をしたのは国民民主党の大西健介議員と
 維新の丸山議員だけです



自民党には党議拘束ということがあるとのこと。
青山繁晴参議院議員が以前動画でおっしゃったのは、
言うことはしっかり言って議論する。そしてそのうえで党議には従う。

それはそうですね。大きな組織になればなるほど数が多ければ多いほど
実効性のあることができる。
しかし、個人がそれぞれの意見に拘ってバラバラになれば何もできなく
なる。
行動に制限がかかるのは理解します。


では議員皆で決めたことが、
党の決定が
誤った方向と感じたときどうしたらよいか。
これこそが民主主義の醍醐味ではないでしょうか。
たとえ自民党員であろうと、いや自民党員だからこそ、
間違った方向へは行かせない、
という気概も必要ではないかと考えます。


私はこの選挙、身を削る改革をやり続けた維新
まるでいじめのように外して
トンビが油揚げをかっさらうように、
いいとこどりをしようとする大阪自民の行為
彼らを選ぶということは、天に唾する行為だと思います。
でもそれは私の感じたことです。
すべては有権者の方々にかかっているのです



一年以上にわたり、安倍政権を貶める為に、本当に嘘を交え、
嘘に本当を交えて、国会という国民の税金で賄われる場で
無駄な時間をかけて安倍政権を追及し続けてきた維新以外の不誠実な野党
切り取り切り貼りを駆使して同様の目的で安倍政権をたたき、
社会を不愉快に導いてきたメディアに怒りを感じ、
本当に安倍政権を応援したいと、ただただ思っています。


しかしそれだけに、この大阪においての
維新に対する、大阪自民を始めとした他党の不誠実さは、
そして有権者に対する裏切り
許しがたいと思わざるを得ません。


国会審議、参議院予算委員会という場で、
政権与党さえ巻き込んでいるように私には思えるのです。


一見、都構想に関しての維新と他党の対立を装っていますが、
それも間違いないでしょうが
身を切る改革をして手の出せない維新に対して、本当は
維新をつぶして利権を行使できる立場を
取り戻したい

そんな人たちの姿が見えてしまうのです。


これには共産も同和も同様です。
維新の足立さんは国会で共産党の事を追及しています。
そしてアイヌ新法問題で国会質問に立たれたのは維新の
丸山穂高議員です。
彼らは維新をつぶしたくてたまらないのではないでしょうか。
共産党や同和解放同盟の垂れ幕が自民党の知事候補の車にある
理由ではないでしょうか。



ところで維新、維新と書いてきましたが
「大阪維新の会」と「日本維新の会」
式名称でしたね。
他によく似た名前の団体もありますね。





3月6日 参議院予算委員会審議中継からの書き起こし(青字部分)
(読みづらい部分はお許し下さい)

始めにオレンジリボン運動と統計についての話があったのですが
省きます。

次にですね、わたくしの地元、大阪の諸課題についてお伺いをいたしま
す。
まず大阪関西万博についてです。ここでは改めて安倍総理と世耕経産大臣
にお礼を申し上げたいと思います。
昨年11月23日、パリで開催をされました博覧会国際事務局BIEの総会で
2025年の大阪関西万博の開催が決定を致しました。
ロシアとアゼルバイジャンといういずれも自国での初開催を売りと致しま
した2か国との争いに見事日本が、大阪関西が万博誘致を獲得したわけで
ございます。
政府、地元自治体そして経済界のオールジャパン体制での誘致活動が功を
奏した訳でありますけれども、このわたくし自身も在京の大使館をいくつ
も回りまして大使に直接指示をお訴えいたしました。
ご尽力頂きました経済産業省、外務省、そして外国に出かけて行った度に
折にふれて万博に対する熱い思いをお伝え頂いた安倍総理に対して心より
お礼を申し上げます。
大阪関西万博の決め手となったのはわたくしは最終のプレゼンテーション
ではなかったかと思っております。
壇上に立たれました世耕大臣のスピーチ、「大阪市には1124件の寿司店
があるのです。そのうち個人オーナーのお店、どことも違う独特のお店は
750もあります。何十という数ではきかないほどのカラオケのお店もあり
ます。大阪関西にはすべてがあるのです。みなさんうんと楽しんで大いに
やりましょう。(笑い声)このようにおっしゃっていただきました。
ありがとうございます。(笑い)そして最後に総理もですね、ビデオに登場
頂きました。「大阪関西は楽しいところ、わくわくするところ」これが全
世界に向かって発信をされたとこういう風に思っております。
それが最後の投票行動につながったのだと、本当にありがとうございまし
た。
先月23日には二階幹事長を本部長といたします大阪関西万博推進本部を
新たに設置をいたしまして、
これは党でございますけれども
引き続いてしっかりとした体制で万博の準備を行っていこう、という決議
もいたしております。これからは大阪関西万博の成功に向けてまい進をし
ていかなくてはなりません。
ところでこのような時に大阪では、本来11月に行われる筈であった知事
市長選のダブル選挙、これが統一地方選に合わせて4月に前倒するという
動きが出てきております。
大阪市を廃止して特別区を設置する大阪都構想をめぐってすでに2015年
5月に実施をして否決をされた住民投票について、これをもう一度やる、
いつやるかということについての議論がまとまらず知事市長が辞職をして
4月に出直し選挙をやる。と、こういうものでございます。
万博の成功に向けて皆が一致結束をしなくてはならないときに、まーこれ
を分断するような動きともとれるわけでこれについては、すこし残念な思
いがしております。
二兎を追う者一兎も得ずという諺もございます。
実際万博推進のための事業と大阪都構想、さらにIRの整備という巨大な
三大事業を同時期に手掛けると、こういうことになりますと三兎を追う
ということにもなるわけでありまして、財政も大変厳しい中、特に財政面
への影響などを含めまして、私は懸念なしといたすところがあるのでは
ないかと思います。三兔を追うということになるわけですから、私どもも
一生懸命やってまいりますけれども十分な注意を払う必要がある、とこう
思うわけです。
ところで政府はこうした今の大阪の状況についてどのようにご覧になって
いるでしょうか。
総務大臣にお伺いをいたします。

石田総務大臣  

ご指摘にありましたように大阪府大阪市においては2025年の大阪関西万
博に向けた準備が進められていると承知致しておりまして、まこの万博
につきましてはそれを成功させるために政府自治体経済界が一体となっ
てオールジャパンで準備を進めることといたしております。
またあのIRにつきましては昨年7月に成立いたしました特定複合観光施設
区域整備法を踏まえまして大阪府大阪市においてIRを核とした国際観光
拠点の形成を目指しIRの誘致実現に向けて取り組んでおられると承知を
いたしております。
なおいわゆる大阪都構想につきましては、大阪府と大阪市で協議が行われ
ているところでございますが万博開催やIR誘致と合わせて都構想を推進す
る場合には大阪府大阪市への財政運営にに与える影響も含めて地元におい
て十分に議論されるものと認識をいたしております。

太田房江さん

しっかりと見守っていただきまして必要な時にはご助言等をお願い申し上
げたいと思います。
ところでですね、この万博の開催場所、大阪のウォーターフロントにつく
られる人工島夢洲でございます。
万博開催中の185日間で2800万人が訪れると経済効果は2兆円ということ
でありまして、国家プロジェクトの名にふさわしいものであると考えます。
ただこれを夢洲周辺だけに一時的なイベントとして終わらせてはなりませ
ん。政府の資料でも開催地である大阪関西のみならず地域経済を活性化す
る起爆剤とするという風にはっきり書かれております。
もっと広がりを持たせもっと効果が持続するという国家プロジェクトにし
ないといけない。
こう思います。
例えば万博に来られた世界からのお客様が北海道に足を延ばす、由布院や
別府の温泉を楽しんで帰る。
こうした取り組みが万博を地域経済活性化の起爆剤とするということに繋
がると思います。
また万博終了後のパビリオンをインキュベーター群として活用してアジア
を始め多くの人材が集まる新産業拠点にする、世耕大臣はジェイスタート
構想というようなことも唱えられております。
けれどもまさにオースタート構想大阪、オースタート構想等につなげてい
くアイデアもあるのではないでしょうか。
万博の効果がより広域に広がり持続的な発展に結びつけられかどうか、こ
れが大切なカギになってくると思います。
経産大臣のお考えいかがでございましょうか。

世耕経済産業大臣 

あの太田房江議員におかれてはですね、大阪関西万博の誘致活動ではです
ね、本当に多大なご貢献を頂いたことをまず心から御礼を申し上げたいと
思います。あの今回私も誘致活動に携わっていてですね、非常に決め手に
なったのは太田房江大阪府知事時代のレガシーだと思います。それはです
ね、(ほーどよめき)関西空港の二本目の滑走路、これをですね、当時ま二
本目なんていらないんじゃないか、というのがわりと日本全体の意見だっ
た訳ですが、当時太田府知事のリーダーシップでですね、やはり地元とし
てこの二本目の滑走路が必要だということをきちっと言って頂いた、やっ
ぱり滑走路二本ないと世界からのお客さんなかなか受け入れられない、各
国にアピールするときに、やはり二本目、二本の滑走路がある国際空港が
あるんですよということも非常に大きなアピールポイントだったというふ
うに思っております。
で今またご指摘のようにですね、やはり全国に広がりのある万博にしたい
というふうに思っております。それは単に観光地としてだけではなくてで
すね、今回は「命輝く未来社会のデザイン」というのがテーマになってい
ます。
まさにですね、健康医療とか気候変動への対応とか貧困への対応とかです
ね、そういったことを世界中の皆さんが集まってきていろいろどうやって
解決していくかということを共に考えていく万博であります。
そういう意味では夢洲の会場に閉じるのではなくてですね、全国でそうい
う取り組みや研究ををやっている拠点というのは沢山ありますから、そう
いったものをネットワークするような万博にできればなという風に考えて
おります。
またレガシーも残していかなければなりません。ま今太田さんは例えば
スタートアップのこのインキベロシーとしてインキベーション施設として
残してはどうかとご提案を頂きました。
ただ建物をですね、185日で取り壊すことを前提にするのと恒久的にたて
るのではやっぱりコストが1.5倍から2倍ぐらい違うという話もありますの
で、まその辺は費用と効果も見ながらですね、でもあの万博でこういうも
のが残ったねということが後世に胸が張れるような万博にしていきたいと
いう風に思っております。

太田房江さん

世耕大臣、大変ありがとうございます。過分なお言葉も頂戴いたしまし
て、えー感動いたしております。
もう一つですね。万博をきっかけにして日本に来てみよう、関西で勉強し
てみようと、こういうあのアジアの若者も増えてくるんではないかと、こ
ういう風に思っております。
関西留学生国際交流支援連絡会の代表幹事せんだただし(千田忠?)さん、
いう方がおられますけれど、十年以上前からアジアに注目をされておら
れまして、若い留学生の企業への橋渡しなどのサポートにも熱心に取り
組んて来られました。こうした民間の力を最大限活用しながらアジアか
らの留学生の受け入れ、就職などの取り組み、えーこういう機会に積極
化していただきたいとわたくしはこのように思っておりますので、付け
加えさせて頂きます。
答弁は結構でございます。ありがとうございます。
次にインバウンド消費による経済効果につきましてお伺いをいたします。
法務省のデータによりますと、2017年に関空を経て我が国を訪れた外国
人は716万人、近年は特にアジアからのお客様が増えているということで
あります。こうしたインバウンド増加の経済効果は大変大きくて日銀大阪
支店が2019年1月にまとめたレポートによりますと、関西でのインバウン
ド消費額は2017年度に1.3兆円とこういうことで内訳は買い物が多くを占
めております。日銀のレポートでは2015年度から2017年度までの関西の
年平均成長率、これは1.7%ということなんですけど実にこのうちの0.2%
がインバウンド消費の経済効果ということでございました。関西経済にい
かにこのインバウンド消費が貢献してきたかが分かるわけです。
ただここにきて一つちょっと気になることがございます。それは今年1月
に中国で施行された「中国電子商取引法」であります。
中国で電子商取引が規制をされ日本でまとめ買いをした商品を転売しにく
くなっていて、1月になってからは百貨店だけではなくおむつや化粧品等
の一部の商品も売り上げが大きく落ちてきていると、こういう風に聞いて
おります。新聞では「爆買い失速」などという見出しも出ておりますけれ
ども、実際関空に出入りをしております、地元泉佐野市の業者さんからお
伺いをいたしますとお土産用に使ったダンボールとかあるいはスーツケー
スの数が昨年末ぐらいから格段に減ってきたと、こういう風な声もきかれ
ております。インバウンド消費、多くの数字が達成をされる中でこの消費
額だけは達成できていないという指摘が昨日も堀委員の方からございまし
た。インバウンド消費によるこれまでの経済効果とこれからの見通しにつ
いて政府はどのように見て居られるでしょうか。

石井国土交通大臣

昨年日本を訪れました外国人観光客は3000万人の大台に乗りまして、そ
の消費額は4兆5千億円となるなど観光は地方創生の核となる一大産業
となりました。関西地方につきましても外国人旅行者が大幅に増加をし
地域経済が活性化しているものと認識をしております。
議員ご懸念の訪日中国人による消費額についてでございますが、2015年
ごろに買い物代を中心に急拡大をいたしましたが、その後買い物から
こと消費への関心の移行など中国人の消費行動に変化の動きもみられて
いるところでございます。
本年、中国人による買い物消費につきましては本年1月には一部落ち込み
があったものの2月には回復してきているといった事業者の声もございま
して引き続き動向を注視してまいりたいと思います。今後とも2020年訪
日外国人旅行者数4000万人、旅行消費額8兆円という目標の達成に向け
まして明日の日本を支える観光ビジョンに基づき決済環境の整備や地域固
有の自然や文化を活用した体験型観光の充実といった各種政策を政府一丸
官民一体となってさらに推進してまいりたいと考えております。

太田房江さん

もう観光産業はこれからの日本の基幹産業でございます。特にインバウン
ドの消費というのは日本がこれから大きく期待するところでもございます
ので、どうぞよろしく注視をしつつ目標達成に向けてお願いを申し上げま
す。
さてあの海外からの方を受け入れる空の玄関、先程世耕大臣にもご指摘を
いただきましたけれども関空に関連してお伺いをいたしたいと思います。
言うまでもなく関空は、関西国際空港は羽田成田と並ぶ日本の基幹空港で
あります。
昨年の台風21号で一時壊滅状態に陥ったあの関空でございますけれど
も、政府の早急なご対応もございまして、思いのほか早く復旧ができま
した。
2007年に完成した2本目の滑走路ができていたからこそということもござ
いまして、滑走路が一本しか無かったならば、それが壊れたら終わりと
いう状況もあったわけで、基幹インフラというのはやはりリランダンシ
ー、余裕というものが必要だなと痛感いたしたところでございます。実
はこの二本目の滑走路、先程もご指摘を頂いて恐縮でございましたけれ
ども、わたくしが大阪府知事時代につくったものでございます。2007年
に完成いたしました、もちろん私が作ったもでなく(会場笑い)多くの方の
ご協力を頂いての事でございますけれども、当時はですね、言いたかっ
たことは、当時は公共工事無用論が渦巻いておりました。2000年代で
ございます。
この時にですね、関空の二期工事も無駄だ、不要だとさんざん言われまし
た。そして空港のような基幹インフラには緊急時に備えて余裕や重複があ
るリダンダンシーが必要だということを一生懸命主張させて頂きましてい
ろいろな批判もあった中、当時の塩川正十郎財務大臣にも心からお訴えを
した上で、ようやく実現をしたのがこの二本目の滑走路であった訳でござ
います。最初は赤字ということもございましたけれども、この二本目の
滑走路が24時間化を達成いたしまして、それがその後のLCCの飛来、
インバウンドの増加に結びついていった。そしてまた大阪関西万博決定に
も大きな寄与をしたと、このように考えております。そういう意味で関空
の二期工事はわたくしの大阪府知事時代の一番大きな仕事であったと、
こう思っております。ありがとうございました。
安倍総理は施政方針演説で外国人観光客4000万人時代を迎えるにあたっ
て、これからも空港の発着枠を拡大することで観光立国として発展をし
ていくという決意を述べられております。関空もその拠点の一つとして
しっかりと位置づけハブ機能をさらに強化させていきたいと思います。
私はですね、北陸新幹線、これはまだこれから工事にかかるわけでござ
いますけれど、この北陸新幹線を新大阪まで早期に開業する、そして
その北陸新幹線を関空まで伸ばしてくる、これはわが党の西田昌司議員
が常におっしゃっておられることでございますけれども、こうしたです
ね、縦割りを超越した空港と新幹線の直結、こういった発想を含めてハ
ブ機能の強化を大胆に進めるべきではないかと、こういう風に考えます。
リニア中央新幹線の3兆円の融資というのも実現して頂いた安倍内閣で
ございます。これからのですね、大胆なハブ機能の強化ということにつ
いてもご英断を賜りたいとこう思っておるところです。
また昨年の台風21号で関空が浸水をした際には8000人もの人々があの関
空等の中に閉じ込められてしまいました。この中には多くの外国人アジ
アの方々も含まれていたことは皆さまもご承知の通りでございます。
こうした災害に備えての危機管理機能あの時にはあの自家発電機能が地
下にございまして、すぐに電気を送れなかったというようなこともござ
いましたし、それからまた空港灯がつかえなくて緊急物資が輸送できな
かった、ま実際に一晩を過ごした方々のお声を泉佐野でわたくし聞かせ
て頂きましたけれども、内情はたいへんなものがあったという風にも聞
いております。
でこういった危機管理機能というものもですね、これからハブ機能を担う
空港その他には必要になってくるのではないか、何時何が起こってもしっ
かりとハブ機能を維持できる、
そういう状況をつくっておくことも大切ではないかと思います。
インバウンド4000万人時代にふさわしい関空をはじめとするハブ機能強
化のあり方について総理はどのようにお考えでいらっしゃいましょうか。

安倍内閣総理大臣

日本を訪れる外国人観光客は昨年とうとう3000万人を突破したところで
ありまして、3000万人台の大台に乗りました。
中でも関西の空の玄関口である関空につきましては、えー着陸料の割引
やLCCターミナルの整備など積極的に進めた結果と同時にですね、先程
世耕大臣が述べましたように、太田府知事時代に大変困難な決断だった
と思いますが、まさに第二滑走路をしっかり進めていくという大きな
決断をして頂いた結果ですね、それも合わせてこの6年間で179万人か
ら765万人、4倍強に増えたわけでございます。まさに当初は赤字であっ
てもですね未来を見据えた決断をして頂いた、こう、敬意を表したいと
思います。外国人観光客4000万人時代を見据えて関西を始めとする国際
拠点空港において発着枠の拡大や拡大や国際観光旅客税も活用したCIQ
施設の充実などにより世界と日本とを繋ぐハブ機能を強化をしてまいり
ます。
また関空と新大阪駅や大阪都心を乗り換えなしで移動できる難波筋線(な
にわすじせん)の整備を支援するなど空港へのアクセス改善にも勤めてい
く考えであります。昨年9月台風により関空は甚大な被害を受けました。
官民をあげて復旧に努め一か月後には本格的な運用に回復し現在旅客数
は従前の数字を上回っておりますが、生活や経済活動を支える空港の重
要性を改めて認識したところであります。
今後政府として昨年の自然災害も踏まえ、取りまとめた防災減災国土強靭
化の為の3カ年緊急対策に基づき関空等について災害時にもその機能を維
持できるよう電源設備の浸水対策や護岸の嵩上げなどを着実に実施し防災
機能を強化していく考えであります。

太田房江さん

今回の補正予算でもですね、連休明けの関空の完全復旧ということで大き
な措置を頂きました。しっかりと実施してまいりたいと思っております。
さてですね、万博の効果をより広域にと、いうことを申し上げました。
関西大阪 大阪関西全域にですね、まずはこの万博の効果を波及させてい
く、ということから考えますと、大坂府内のこのインフラ整備についても
ぜひご理解を賜りたいとこういう風に思います。
このフリップをご覧いただきたいと思います。実はですね、あの大坂はあ
の、大阪南部から和歌山県奈良県につながる一帯へのインフラ整備が進ん
でおりません。河内長野市、富田林市、南大阪の拠点でございますけれど
も、この部分はいわば、真空地帯となっておりまして、ある方があの、
大阪のチベットだと呼んでいらっしゃいましたけれども、そんなことはご
ざいませんよ、まったくございませんけど真空地帯と、(誰かの指摘)あ、
チベットに申し訳ございません、撤回いたします。撤回いたします。あ
の、私の言葉ではございませんけど、真空地帯という風によんでおられる
方もおられました。(指摘)申し訳ありません。撤回させて頂きます。失礼
いたしました。
この一帯はですね、万代古市(もずふるいち)古墳群と言われるものや高野
街道等の古墳や遺跡がたくさんございます。関空から近いのにアクセスが
難しい、そして世界遺産を訪れることができない、万博会場から足を延ば
せないというのでは、おもてなしの心はどこへ行ったのかという風に言わ
れても仕方がありません。
地元ではですね、大阪南部に高速道路を通して関空からのお客様を呼び込
みたいと、いう思いが日増しに強くなっております。
大阪南部の高速道路、略して大南高(だいなんこう)とわたくしたちは言っ
ておりますけれども、大南高は関西の地域活性化の要になるというふうに
考えております。そこで国土交通大臣にお伺いいたします。
真空地帯となって取り残されております大阪南部地域の活性化の為に大南
高、必要だとお考えにならないでしょうか?外国人観光客4000万人時代に
対応するためにも社会インフラ、とりわけ道路の重要性についてどのよう
にお考えかお伺いをいたします。
ポテンシャル(少し聞き取れなかった)が高いのに道路がないためにその力
を生かしきれない地域をわたくしはミッシングエリアとも呼びたいと思っ
ておりますがいかがでございましょうか。

石井国土交通大臣

議員ご指摘の大阪南部地域につきましては、南北に縦断する幹線道路は国
道170号のみであり東西の幹線道路との交差部などに主要渋滞箇所が存在
をいたしまして、朝夕の通勤時間帯を中心に渋滞が発生をしております。
このような交通課題は大阪の南部地域の広域的な観光交流等の妨げの一つ
と認識をしております。こういった状況の中で、当該地域において、大阪
南部高速道路が構想されていることは承知をしております。
国土交通省といたしましてもこういった課題の解消に向けまして、現在も
調査を行っておりますが、引き続き必要な調査を進めてまいりたいと考え
ております。

太田房江さん

最後にですね、児童虐待についてもう一度お伺いをさせて頂きたいと思い
ます。
あの命輝く未来社会のデザインというのが今回の万博のテーマでございま
す。
でこの命輝く未来社会というのはですね、あのあらゆる境遇の人たちがベ
ストを尽くすこができる社会ということもわたくしは意味しているのでは
ないかとこういう風に考えています。
子供たちや高齢者、女性、生涯を持つ方々に寄り添う政治がこれまで以上
に求められているといえるのではないでしょうか。
今年2月10日、自民党大会が開かれました時に、安倍総裁は「今この瞬間
にも児童虐待が行われているかもしれない。児童虐待の根絶、これに政府
が全力で取り組む」ということを強い口調でお述べになりました。
冒頭にも申し上げたように児童虐待対策は今も大変重要な課題でございま
す。自民党でも虐待等に関する特命委員会等を開きまして19項目の提言
案が示されたところでございますが、フリップをご覧頂きたいと思います。
児童虐待の件数、実はあの大変うなぎ登りに増えておりまして、この内容
も深刻化をしてきています。中でも大阪府はですね、ご覧頂いて赤い棒グ
ラフなんですけれども相談件数が全国でも群を抜いて多くて、わたくし自
身、わたくし自身知事時代に大変苦慮いたしました。先日ですね、守口市
にあります幼稚園を訪れました時に、園長先生がこのようなことをおっし
ゃっておられました。
「幼稚園には親に虐待をされて痕跡のある児童が来ているんた、と。しか
しですね、これに有効な手立てをとることができない。すぐ引っ越してし
まわれると。そしてですね、市役所に行っても話を聞くことができないん
だと、話を聞いてくれれないんだと。
こういうご指摘を頂いております。今国会では児童福祉法児童虐待防止法
の改正案なども提出されると聞いておりますし、また児童相談所の増設、
警察との連携などの強化、等についても様々な対応をされると聞いており
ます。
子供は社会の宝、未来への夢でございます。わたくしは残念ながら子供に
恵まれませんでしたけれども、大阪中の子供が自分の子供だと思って知事
時代にも子供施策を展開してまいりました。
今こそ児童虐待根絶が必要でございます。総理のリーダーシップの下、児
童虐待根絶に向けての対策を進めて頂きたいと思いますがいかがでござい
ましょうか。

安倍内閣総理大臣

千葉県野田市で10歳の女の子が死亡し両親が逮捕された事案について、
このような形でお亡くなりになったことは誠にあってはならないこと
です。子供たちの命を守るのが私たち大人の全員の責任であります。
子供を守る砦となるべき学校や教育委員会児童相談所といった周りの
大人たちがみやさんの悲痛なSOSを受け止められなかったことは本当
に悔やんでも悔やみきれません。
昨年7月に総合 緊急総合対策を取りまとめたにもかかわらず今回の事件
が繰り返されたことは誠に残念であります。
政府として深刻に受け止めており、さる2月8日、関係閣僚会議を開催し
新たな対応を指示いたしました。
これに基づき通告元の秘匿や関係機関の連携等に関する新たなルールを
すでに排出をしたところであります。
また把握しているすべての虐待ケースの緊急徹底を今週中に完了しようし
ております。さらに現在3000名の児童福祉士も来年度一気に1000名増員
し2020年度には5000名体制とすること、児童心理士を800名増員すること、
すべての児童相談所に保健士を配置すること、などを内容とする児童相談
所の体制の抜本的強化などを直ちに実行するよう厚生労働大臣を始め各
(聞き取れませんでした)に指示をしました。また今国会提出を予定してい
る児童福祉法等の改正法案において体罰禁止の法制化、躊躇なく一時保護
に踏み切れるよう一時保護等を行う介入の担当者と保護者支援の担当者の
分離、児童相談所における弁護士等の配置促進、DV対策との連携強化、
など実効性のある対策を盛り込むよう準備を急がせているところでござま
すが、今後子供たちの命を何より守ることを最優先に児童虐待の撲滅に向
けて全力を尽くしてまいります。

太田房江さん

ありがとうございました。質問を終わります。